後輩・新人薬剤師の上手な接し方・指導のコツ


後輩や新人を指導することは、とても大切な仕事です。

学生時代にいくら努力をしていても、新人では実践経験が不足しています。いろいろと不安な気持ちもあり、普段はしないような失敗をしてしまうこともあるでしょう。そんな時には、先輩薬剤師がしっかりとフォローして、一人前の薬剤師へと導いてあげることが大切です。

そこでここでは、後輩や新人薬剤師と接するときのポイントや、絶対にNGな指導方法にをご紹介していきます。後輩の指導でお悩みの方は、是非チェックしてくださいね。

後輩や新人薬剤師を指導するときの6つのポイント

後輩や新人薬剤師を指導するときには、次の6つのポイントに注意をしましょう。

1.性格を知る

2.指示は具体的に出す

3.目標を設定する

4.座学と実践をバランスよく

5.良い行動はすかさず褒める

6.失敗したら「なぜ失敗したか」を話し合う

順に解説をしていきます。

1.性格を知る

後輩や新人の指導を任されたら、まずは性格を知ることが重要です。性格によって、効果的な指導方法は異なります。褒められて伸びるタイプもいれば、叱られて伸びるタイプもいるので、指導の方法は変えていかなくてはなりません。

要領の良いタイプ、覚えるのに時間のかかるタイプ、大雑把なタイプ、コツコツと丁寧に作業をするタイプなど、性格を見極めたうえで本人に適した指導方法を探っていきましょう。

また、仕事においてはそれぞれの性格の向き・不向きはありますが、性格を否定することはしてはいけません。長所を伸ばすようにフォローしていくことがポイントとなります。

2.指示は具体的に出す

新人のうちはすべての業務が未経験のものばかりで、何をどうして良いかわからないものです。覚えることばかりで余裕もないので、「普通でいいよ」というような、あいまいな指示は避けるようにしましょう。後輩がスキルアップするために必要な事柄を、具体的に指示することが重要です。

調べものをして知識を付けてもらう場合でも、「糖尿病のことを調べておいて。」とおおまかな指示を出すのではなく、「糖尿病の定義と、良く使われる薬の種類を調べておいて。DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬は新しいお薬だから、特に要チェックだよ。」と、足がかりを作ってあげるようにしましょう。

3.目標を設定する

成長を促すうえで、目標を設定することは非常に重要です。どのような薬剤師を目指すのかを話し合い、そのために必要なことを目標に設定しましょう。短期的な目標だけでなく、中期的・長期的な目標を立てることも重要です。

目標を設定する際には、「薬剤師として一人前になる」というようなあいまいなものではなく、「散剤・水剤の調剤を習得する」「調剤報酬を理解する」など、具体的にすることがポイントです。また、目標を予定した日までに達成できなかった場合には、「なぜ達成できなかったのか」「いつまでに達成できるのか」などを考え、しっかりとフォローをするようにしましょう。

4.座学と実践をバランス良く

後輩や新人の指導においては、座学と実践のバランスが重要です。座学だけでは生きた知識は身につかず、実践だけでは物事を体系的に理解をすることはできません。座学で学んだことを実践で生かし、実践で得られた疑問点を座学で解消することで、薬剤師としてのレベルを上げていくことができるのです。

座学の時間をとることのできない忙しい店舗であっても、疑問を解消するための時間はつくってあげることがポイントです。

5.良い行いはすかさず褒める

後輩の良い行いは、すかさず褒めることが重要です。褒められると人のモチベーションは高まり、仕事の質の向上にもつながります。やる気を保ちつつ成長していくことができるので、褒めるということは、後輩の指導・育成においては非常に重要なポイントとなるのです。

例えば、「今の患者さんへのお声がけは良かったね。嬉しそうにしてたよ。」「このお薬の相互作用、良く気付いたね。その調子で頑張って。」など、具体的に良かったポイントを伝えるようにしましょう。

6.失敗したら「なぜ失敗したか」を話し合う

失敗は誰にでもあるので、起きてしまった失敗を責め続けることは避けましょう。しっかりと反省をしたうえで、「なぜ失敗したか」を話し合うことが重要です。

「自分も昔は同じ失敗をしていて、○○に原因があると気づいたんだ。△△を心がけるようにしたら、失敗をしなくなったよ。」と、同じ失敗を繰り返さないための予防策や、先輩として自分が気を付けている方法を教えてあげることがポイントです。

絶対にNGな3つの指導方法

次に、後輩・新人薬剤師への指導で絶対にNGな指導方法をご説明していきます。

1.感情を出して怒る

2.過去の失敗を責める

3.他人と比較する

それぞれ、順にみていきましょう。

1.感情を出して怒る

後輩を指導していくにあたっては、感情を出して怒ることは絶対に避けましょう。感情任せになると指導の内容は伝わらず、嫌な気持ちだけが後に残ります。さらに、今後わからないことがあっても、聞きにくくなってしまいます。

何かを怒ったり指導する場合には、あまり感情を込めずに、スパッと簡潔にしましょう。

2.過去の失敗を責める

過去の失敗を責めることは、避けるようにしましょう。今回の失敗で落ち込んでいるところに、過去の失敗を重ねて責められてしまうのは、新人でなくても辛いところです。萎縮してしまい、さらなるミスを生みかねません。

特に、同じ失敗をしたことを責めることは、NGです。新人のうちは緊張していることも多く、同じ過ちを繰り返してしまうこともあります。そんな時に「この失敗、前にもしたよね。」と責めてしまうと、その業務自体が苦手になってしまうこともあるのです。

3.他人と比較する

後輩を指導するときに、他人と比較することはNGです。人にはそれぞれのペースがあるので、他人と比較することは何の解決にもなりません。「周りはできているのに自分だけダメだ」と、劣等感を植え付けてしまうこともあり、やる気を無くす原因となることもあるのです。

他人と比較するのではなく、「過去の自分本人」を競争相手にすることが、後輩や新人を指導するポイントです。

まとめ

後輩や新人の薬剤師を指導するときのポイントについて、ご紹介させていただきました。

誰もがはじめは新人であり、失敗を経験しながら成長していきます。起きてしまった失敗を責めるのではなく、原因を考え、成長の糧となるようなアドバイスを心がけるようにしましょう。

指導をきっかけに信頼関係を築いていくことができれば、職場全体の雰囲気の向上にもなります。お互いに支え合ってのびのびと仕事をしていくことができるようになるので、ぜひこの記事を参考にして素敵な先輩薬剤師になってくださいね。

シェアする

関連する記事