感染制御認定薬剤師の資格をとるメリット

pharma_055

感染制御認定薬剤師とは

日本病院薬剤師会が認定している認定薬剤師の資格の一つで、感染制御についての専門知識をもつ薬剤師を客観的に評価することを目的としています。

感染制御における薬剤師の役割として、抗菌薬や消毒薬の適正使用がありますが、一つ一つの薬剤の特性を検証し、抗菌薬の選択やTDMを含む投与設計を行うことが必要です。感染制御認定薬剤師の認定の過程では、抗菌薬や消毒薬についての専門的な知識を習得します。

また、感染制御では、薬剤の知識だけではなく、感染症の疾患、感染対策、感染対策チームのマネジメント、感染症法などの法規への理解など、幅広い知識が求められます。これらの知識を体系的に学び、医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師、事務職員で構成される感染対策チーム全体で、感染対策を行うことができるようにすることが、この資格の理念であり、目的になります。

資格を取得するメリット

資格を有しているからといって、手厚い資格手当があるわけではありませんが、感染制御についての専門的な知識を有していることは、患者さんの感染症治療や院内感染対策チームにおいて薬剤師としての専門的な意見を発することができるというメリットがあります。

特に患者さんとの関わりにおいては、患者さん個々の症状や状況に応じた薬物療法や感染症対策について話すことができるため、患者さんの不安や疑問に自信をもって応えることができるようになります。

また、キャリアアップという点においても、専門性の高い薬剤師として病院や会社内で高く評価される他、転職市場においても、他の薬剤師よりも有利に転職活動をすることができます。

資格をとるには

感染制御認定薬剤師として認定を受けるためには、下記の9項目すべてを満たしている必要があります。

  1. 日本の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること
  2. 薬剤師としての実務経験を5年以上有していること、かつ、日本病院薬剤師会、日本薬剤師会、日本女性薬剤師会のいずれかの会員であること。
  3. 日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会、日本TDM学会、ICD制度協議会に加盟している学会・研究会のいずれかの学会の会員であること
  4. 日病薬病院薬学認定薬剤師し、日本医療薬学会認定薬剤師のいずれかの認定を受けていること
  5. 施設内の感染対策委員会または院内感染対策チームの一員として、3年以上感染制御活動に従事していること
  6. 感染制御に貢献した業務内容、及び、薬剤師としての薬学的介入により実施した対策の内容を20例以上報告できること
  7. 日本病院薬剤師会が指定する感染症制御領域の講習会において、所定の単位(20時間、10単位)履修していること。
  8. 病院長あるいは施設長等の推薦があること
  9. 日本病院薬剤師会が行う感染制御認定薬剤師認定試験に合格していること

※平成27年2月14日改定の募集要項を元に作成しています。最新かつ正確な募集要項は必ず主催団体である日本病院薬剤師会の感染制御専門薬剤師部門に確認してください。

認定試験について

問題は全50問。5択の選択式です。問題は基本的な知識から、マニアックな知識まで幅広く問うのが特徴です。例えば、過去で出題された問題としては、微生物(細菌、真菌、リケッチア、クラミジア、ウイルス)の基礎知識、抗菌薬の基礎知識、抗ウイルス薬の基礎知識、感染症の予防とその治療、エビデンスに基づいた感染対策などについて、出題されています。(平成26年度の出題範囲:https://www.jshp.jp/2014bcpic-test/hani.pdf

合格の基準は非公開ですが、受験者の上位3名の得点平均の75%の点数がボーダーラインとなっている可能性が高いといわれています。例えば、上位3人が全員100点であれば、75点がボーダーライン、上位3人が90点であれば、67.5点がボーダーラインということになります。

合格率は非公開ですが、60%〜70%程度ではないかといわれています。普通に勉強していれば、問題なく合格できるレベルの難易度です。

シェアする

関連する記事