薬剤師が転職するときの健康保険の手続き

日本ではすべての国民はなんらかの健康保険に加入しなければいけませんが、退職するとその健康保険は脱退することになります。すでに転職先が決まっていれば、転職先の健康保険に加入できるので、手続きは不要ですが、転職先が決まっていない場合や、決まっていても入社・入職までに期間が空いてしまう場合は、なんらかの健康保険に加入する必要があります。

健康保険の手続きをする女性

健康保険の加入手続きが必要な場合

転職時の状況によって必要な手続きは異なります。

■転職先が決まって、退職後すぐに入職する予定
手続きは不要

■転職先は決まっているが、入社まで期間が空く
(1)健康保険の任意継続被保険者制度を利用する
(2)国民健康保険に加入する
(3)家族の健康保険の被扶養者になる

■転職先は決まっていない
(1)健康保険の任意継続被保険者制度を利用する
(2)国民健康保険に加入する
(3)家族の健康保険の被扶養者になる

(1)任意継続被保険者制度

退職後も在職中と同じ健康保険に継続して加入できる制度です。在職中の被保険者期間が2ヶ月以上あれば、最長2年間まで継続することができます。注意点としては、この手続きは退職日の翌日から20日以内にする必要があるという点です。これを過ぎてしまうと、正当な理由がない限り、受け付けてもらえなくなってしまいます。

加入条件 勤務先で加入していた健康保険に2ヶ月以上の加入していること
手続きの期間 退職の翌日から20日以内
手続きの場所 加入していた健康保険組合
又は
居住地域の社会保険事務所
必要なもの ・任意継続被保険者資格取得申請書
(※加入していた健康保険組合か社会保険事務所で入手します。)
・本人確認の書類
・住民票、健康保険被扶養者届
(※扶養家族がいる場合に必要になります。)
・印鑑
保険料 それまでの負担額の倍程度(※上限あり)
注意事項 手続き期間を過ぎると正当な理由がない限り受け付けてもらえません。

(2)国民健康保険

会社・病院を退職すると、退職日の翌日にはそれまで加入していた健康保険の資格は失効します。退職日と入社日・入職日が一緒であれば、特に手続きは必要ありませんが、1日でも空白の期間がある場合は、国民健康保険への切り替え手続きが必要になります。詳しくは下記の通りです。

加入条件 日本国内に住所があり、他の公的な健康保険に加入していない人
手続きの期間 退職の翌日から14日以内(※期間を過ぎても手続き可能)
手続きの場所 お住まいの市区町村役場・国民健康保険の窓口
必要なもの ・健康保険の資格喪失日がわかる証明書
・健康保険被保険者資格喪失証明書、退職証明書、離職票のうちどれか1通)
・各市町村で定められた届出書
・印鑑
保険料 市区町村により異なる
注意事項 国民健康保険の保険料は前年度の所得金額をもとに算出されるため、もし、前年度の所得が高ければ、その分保険料も高くなります。任意継続のほうが保険料安くなる場合も多いため、両方の保険料を算出してもらい、安い方を選ぶのが得策です。

(3) 家族の健康保険の被扶養者になる

父親や母親が加入している健康保険に、被扶養者として加入するという選択肢もあります。保険料が無料なので、退職後に資格の勉強や大学院に入学する予定があるひとにおすすめです。ただ、加入条件が厳しいので加入できるひとはかなり限られてきます。

加入条件 ・被保険者(=保険加入者)によって、生計を立てていること。
・被保険者と3親等以内の親族で、父母、祖父母などの直系尊属、子、孫、配偶者、兄弟以外が被扶養者になるときは同居していること。
・被保険者と同居のときは、被扶養者の年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収の50%以下であること。
・被保険者と別居のときは、被扶養者の年収が130万円未満で、かつ被保険者の援助(仕送り)よりも少ないこと。

※被扶養者が60才以上のときや、障害厚生年金や障害基礎年金を受け取っているときは、年収の制限は180万円未満になります。

手続きの期間 退職の翌日から5日以内
手続きの場所 被保険者(親や家族など)の勤務先<
必要なもの 加入する健康保険により異なります
保険料 一切不要
注意事項 必要な書類や手続き等は管理組合などにより若干異なりますので、事前に確認しましょう。

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